こんにちは!マイケルパパです!
実は、私は10年間大手電力会社に勤務しておりました。(間もなく退職しますが)
これまでの経験を踏まえて、大学生・就活生向けに大手電力会社について紹介したいと思います。
※2026年3月に書いた記事です。
一昔前までは、日本の電力業界は長く「地域独占」で運営されてきました。その中心にあったのが、いわゆる “電力10社” と呼ばれる企業群です。各地域ごとに地元の電力会社が存在する形態です。
- 北海道電力
- 東北電力
- 東京電力
- 中部電力
- 北陸電力
- 関西電力
- 中国電力
- 四国電力
- 九州電力
- 沖縄電力
これらは、発電・送電・配電・小売を一体で担ってきた企業で、地域の電力インフラを支えてきた存在です。
【電力小売全面自由化による構造変化】
電力小売自由化とは、これまで地域ごとに独占されていた電気の小売業務を、2016年4月から全面的に自由化し、消費者が電力会社や料金プランを自由に選べるようにした制度のことです。
2016年の電力小売全面自由化により、電力10社の役割は大きく変わりました。
■2016年以前
- 発電
- 送電・配電
- 小売
→ すべて電力10社が一体で運営
■現在(電力小売完全自由化後)
- 発電:自由化(新規参入会社が多数)
- 小売:自由化(新電力会社が多数参入)
- 送電、配電:地元の電力10社が担っている(送配電設備を保有し、安全・安定供給のため)
その結果、電力10社は 「発電・小売会社」と「送配電会社」 に分社化されました。
①小売事業者(例:東京電力エナジーパートナー、北海道電力、ENEOSでんき等)
- 電気を「売る」会社
- 料金プランの設計、営業、顧客対応を担当
- 新電力(ENEOSでんき、auでんきなど)もここに含まれる
- 競争が激しい領域
② 送配電会社(例:東京電力パワーグリッド、関西電力送配電)
- 電線・電柱・送電線・変電所などのインフラ設備を保有
- 発電所から家庭・企業まで電気を届ける
- 安全性・安定供給のため、電力10社担っている
- すべての小売会社に公平に送配電網を提供する義務がある
- 送配電網の利用料金(託送料金)により収益を得る
【発送電分離による構造変化】
発送電分離とは、大手電力会社において、これまで一体だった「発電」と「送配電」を別会社に分け、送配電部門の中立性を確保して電力市場の競争を促す制度改革です。日本では2020年4月に沖縄電力をのぞく大手電力会社9社で本格実施され、北海道電力で例えると、発電を担う北海道電力と送配電を担う北海道電力ネットワークに分社化(子会社化)しました。
各会社は以下のように分社化しております。
- 北海道電力 ⇒ 北海道電力(発電・小売)、北海道電力ネットワーク(送配電)
- 東北電力 ⇒ 東北電力 (発電・小売)、東北電力ネットワーク (送配電)
- 東京電力 ⇒ 東京電力ホールディングス(持株)、東京電力エナジーパートナー(発電・小売)、東京電力パワーグリッド(送配電)
- 北陸電力 ⇒ 北陸電力(発電・小売)、北陸電力送配電(送配電)
- 中部電力 ⇒ 中部電力(持株)、中部電力ミライズ(発電・小売)、中部電力パワーグリッド(送配電)
- 関西電力 ⇒ 関西電力(発電・小売)、関西電力送配電(送配電)
- 中国電力 ⇒ 中国電力(発電・小売)、中国電力ネットワーク(送配電)
- 四国電力 ⇒ 四国電力(発電・小売)、四国電力送配電(送配電)
- 九州電力 ⇒ 九州電力(発電・小売)、九州電力送配電(送配電)
- 沖縄電力は地域性を考慮し、分社化が免除
【就活生向けポイント】
大手電力会社といっても発電・小売部門と送配電部門とで役割・業務内容が大きく異なるのでポイントを以下にまとめました。
▶発電・小売部門
- マーケティング・営業・企画など“ビジネス職”が多い
- 顧客接点が多く、サービス産業に近い側面もある
- 再エネやデータ活用など新規事業が増えている
- 営業・企画職については、文系学生の採用がメイン。一方で発電部門や再エネ部門に関しては理系学生の採用がメインとなる。
▶送配電部門
- 技術職(電気・機械・土木・情報)が中心。契約部門も存在することから、文系学生の採用もある。
- 災害対応や設備保守など“社会インフラを守る仕事”
- 安定性が高く、使命感のある業務が多い
- DX化が進み、データ分析・システム系の仕事も増加
なお、上記の両部門で会社は別れていますが、”出向”という扱いで双方の会社を行き来することもあります。
ちなみに私は送配電部門に所属していました。またの機会に送配電部門の業務や福利厚生に関する記事を書きたいと思います。


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